ぱちんこのめり込み問題に思う

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 その根拠について中村氏は、「様々な理由で社会に適応できない弱さを持っている人たちが、結果的にギャンブル依存という形で顕在化する」等と話すとともに、

「問題解決のために必要なのは暮らし、仕事、余暇を安定させること。人生の問題を医療の問題と捉えると、社会の中で様々な弊害をもたらすものと考える」などと依存からの回復に向けたスタンスを語った。

業界の責任を放棄するという意味ではなくて、でも、適切な言葉をもって説明しているものと思いました。

誤解を恐れずに書くなら、どのような環境下においても依存症に陥る傾向の人間は一定数いて、その環境に応じたものい依存していくという事実でしかないということだと思うのです。

ただし、それをもっても、何より業界が取り組む解決として最も回避すべきことはそういう人間を締めだして自分たちの業界には依存症はないと開き直ってしまうことだと思います。

それは世の中においても同様で、計測できなければないと考えるのは危険です。

本当に依存症を解決すべくして取り組むことは、顕在化させてしかるべき処置を行なうことと言えます。

もしそれがパチンコ業界において顕在化しやすいのであれば、世の中の依存症傾向にある人間を発見しうる装置にもなりえるわけで、それは本当の意味で社会貢献になりえるのではないかと思いました。

tweetでは手始めに、そうした自己管理が苦手な人達が、第三者が管理を委ねられるような仕組みづくりを業界先導ではじめて見てはどうかと提案をしてみました。

例えば、使用制限付きの電子マネーカードを持って、月や日数単位での利用上限を求めるというものです。上限は金額でも頻度でも時間単位でも様々な形で対応できると思います。

もしそうした制限別の効果を数値化できるのであれば、依存症になりえる原因が、金額なのか、ギャンブル性なのか、頻度なのか、様々な要因から判断することも可能になると思います。

そういう意味では、今業界が取り組んでいる高射幸性の抑止というのが、すなわち依存症対策になっているかは実はまだ因果関係にあるとは言えないのではないかと思います。(それ以前に、正常な風俗環境を維持するために不可欠な活動だと思っていますが。)

飲酒においても、高いアルコールは中毒症状にはなりやすいものの、依存症との因果関係はないと言えます。むしろ、安価でいつでも手に入りやすい状況、つまりいつでも身近にあるということのほうが危険度は高いとも言われているわけです。

そう考えれば、借金問題など社会的な影響を抑えるためには高射幸性を抑止することは効果が期待できますが、それとは別に、来店頻度や滞在時間も同じように抑止できないと、依存症そのものには効果が期待できないのかもしれません。

掘り下げれば掘り下げるほど難しい問題ですが、でも、そこに業界として貢献できるものがあるのであれば、目を背けず、解決に尽力することが業界の未来につながるのではないかと思います。